西遠消防機具株式会社

企業に潜む火災の危険性

建物火災の原因の1位が放火と言われています。

放火による火災の発生状況を見ると、冬から春にかけての時期がとても多く、さらに時間帯で見ていくと、やはり、人目につきにくい深夜に発生しています。そして放火には地域性もあって、人通りが少ない、街路灯などがないなどの場所で多く発生します。

放火のリスクを低減するには、夜間照明など死角をなくし、夜間の見回り、ゴミ出しの時間帯の徹底、事業所の周囲の整理整頓、放置バイクなどの可燃物を除去することが放火の可能性を軽減させてくれるのです。

電源プラグに溜まったホコリは火災の原因に。

工場の電気設備や事務所の家電製品等の電源プラグは差し込んだままにするとホコリをかぶり、「トラッキング現象」という火災を引き起こします。もし近くに可燃物があった場合、引火して大きな火災に発展する可能性があるのです。

対策としては電源プラグは常時差したままにせず、使用時以外は抜いておくこと。長時間差したままのプラグは定期的に点検し、乾いた布でホコリを拭き取り、発熱等ある場合は新しいものに交換することが望ましいです。

配線機器の老朽化や過電流による火災。

設備の老朽化が進むとケーブルの漏電やショートによってスパークが生じます。このとき、もし近くに可燃物があった場合、引火して大きな火災に発展する可能性があるのです。また、たこ足配線など間違った配線は過電流を引き起こし電線が発熱して煙が上がり最後には、発火に至る可能性があります。

設備の定期点検はもちろん節電プラグなど使用し、スイッチのオンオフを忘れずに行えば、節電にもなり、電気の容量オーバーになることも防ぐことができます。

工場火災は周辺地域に大きな被害をもたらします。

工場で火災が発生すると、住宅で火災が発生したときよりも被害が大きくなるケースが多いです。化学物質や危険物を取り扱っている工場は爆発や有毒ガスが発生するケースもあります。火災の原因としては電気系統の火災や溶接作業による引火、機械の操作を誤ったことなど考えられます。

工場の防火対策には危険物取扱者や専門の防災設備のプロによる定期点検はもちろん、防災に関するアドバイスを受けることが効果的です。

火災件数が近年減少傾向にある中で、飲食店からの火災が増加しています。

飲食店の出火原因で一番多いのが「放置する」「忘れる」。次が「過熱」。3番目が「ガス等への引火」です。

調理方法の多様化、調理時間の短縮化の為に厨房設備の高火力化や複合化が進んでいることに加え、店舗営業時間が長時間化して昼夜を問わず厨房設備等を使用する為メンテナンス等に要する時間が短くなっていることを指摘しています。

予防対策としては最新の厨房器具の安全装置に取り替える。従業員への啓蒙です。定期清掃のフローチャートを作成し、アルバイトでも清掃メンテナンスが行えるよう工夫が大切です。

人が集まる施設は人的被害拡大の恐れがあります。

病院や商業施設は緊急時に自力で避難できない患者様や不特定多数お客様も多く、火災が発生した場合大きな災害となることが考えられます。

法令に即した消防設備を設置しているのはもちろん、利用者・従業員の安全を第一に考えた、消防管理体制が取られていることが重要です。消防訓練や避難訓練の実施、その訓練の実効性が確認されているかが大切です。また、緊急時の連絡網ができているか、消防所や地域の消防団、住民との連携が取れているかなどもリスクを低減するポイントとなります。